
ニュースの概要
中東情勢が悪化して、原油が一気に上がっている。ホルムズ海峡が事実上通れない状態が続いていて、政府は今月下旬以降、日本への原油輸入が大幅に減るとみているらしい。
3月9日時点のレギュラーガソリン全国平均は161.8円だったが、12日から卸価格が約26円引き上げられた。すでに180円を超えるスタンドも出てきている。
これを受けて高市首相が11日に対策を2つ出した。
ひとつは石油備蓄の放出で、IEAの決定を待たず16日にも日本が率先して動く。民間備蓄15日分と国家備蓄1カ月分を出す方針で、日本単独での備蓄放出は2011年以来。国家備蓄を単独で使うのは初めてと報じられている。
もうひとつはガソリン補助金の再開で、19日から石油元売りに補助金を出して、店頭価格を170円程度にキープするという話だ。

僕はこう思う
まず率直に、対応は速かったと思う。IEAの決定を待たずに日本が先に動いたのは、判断としては悪くない。
ただ、「170円にキープする」と聞いた時の正直な感想は、「いや、それでも高くないか」だった。
補助金が出るのは19日からで、店頭に反映されるのはそこからさらに1〜2週間後らしい。つまり、しばらくはいまの高い値段のまま入れるしかない。すでに180円を超えているところも出てきていて、しかも補助金を入れた後でも170円だ。正直、気休めにしかならない。
年明けには全国平均が155円台まで下がっていた時期もあった。ただ、あれは暫定税率の廃止だけじゃなくて、その前に拡充されていた補助金や原油相場の動きも重なった結果だ。それがまた170円に戻るとなると、せっかく下がった分が帳消しになる感覚がある。補助金がなければ200円を超えていたかもしれないから、そこを回避できたのは助かる。でも、170円でも普通にキツいというのが本音だ。
補助金の仕組みも、国が石油元売りにお金を出して卸価格を下げるという、前にもやったやり方だ。2022年のロシアによるウクライナ侵攻の時と同じ構図で、基準値も同じ170円。これ、前にも見た流れだなと思う。
財源は「燃料価格激変緩和対策基金」の残高を使うらしいけど、報道では残高は約2800億円とされている。長引けばこれで十分なのかはまだ分からない。イラン情勢がいつ落ち着くかなんて誰にも読めないのに、高市首相は「息切れしない」と言っていた。本当に持つのだろうか。
石油備蓄にしても、日本には国家・民間などを合わせて約8カ月分の備蓄があるとされている。ただ、問題は総量よりも、ホルムズ海峡が使えない状況がどこまで長引くかだ。備蓄があるから安心、とは言い切れない。
僕は普通に車を使うから、ガソリンが上がると直で家計に来る。しかもそれだけじゃなくて、トラックの輸送コストが上がれば食品や日用品の値段にも跳ね返ってくる。車に乗らない人にも関係のある話だ。
まとめ
対応が遅すぎたとは思わない。でも、170円で「踏みとどまった」と言われても、家計の感覚では楽になった実感がない。
中東がどうなるか次第で、この話はもっと深刻になるかもしれない。しばらく様子を見るしかないけど、少なくとも「170円でストップをかけたから大丈夫」で済む話ではないと思う。
参考・引用
- 時事通信「石油備蓄、16日にも単独放出 ガソリン価格170円に抑制―中東情勢受け高市首相表明」(2026/3/11) https://www.jiji.com/jc/article?k=2026031101158&g=eco
- 日本経済新聞「高市首相、ガソリン170円程度に抑制表明 原油高の激変緩和策を指示」(2026/3/11) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA119H70R10C26A3000000/

